発想仕事人モノづくり研究所blog

60数年間、世に未だ無い素材の開発と用途開発・新発想生活グッズの開発とそのマーケット開拓に励んでいます。60年に亙って創り続けてきた生活用品の数々をご覧ください。発想仕事人モノづくり研究所代表 小杉博俊©

1961年、日芸2年生春の工業デザイン実習課題が「車のドアハンドル」。1965日芸卒業制作「マグネット式ブロック」

同級生全員がアメ車で流行になった流線形デザインを試みる中、一人だけ安全を追求し車体にハンドルを埋め込んだドアハンドルを発想。

※この時代(1960年頃)の車には、日本はもちろん海外にも、車体にドアハンドルを埋め込んだタイプは皆無でした。

  

この発想が評価され、この年の夏、小杉二郎工業デザイン研究室の出入りを許され2ヶ月間通いつめ、二郎先生からは蕎麦の食し方、文郎先生からは、図面の書き方から工業デザインの哲学までを叩き込まれ、技術・発想を基とした生活用品のデザインを業としていく決意をした。

※特許申請書の作成指導も受け人生初の特許を申請・取得。

第14回発明工夫コンクールで入賞。

※この課題が発表された直後に痛ましい事故が起きた。

ドアハンドルが前方を向いて開放され、しかも先端にいく程細くなっている形状のドアハンドルのマツダクーペが事故を起こした。

狭い路地を走行中、すれちがった幼児のお腹にドアハンドルが刺さるという痛ましい事故だった。

が、このマツダクーペをデザインしたのは恩師の小杉二郎先生だった・・・。

日芸卒業制作(1965)                             卒制にはマグネット式ブロックを考案提案したが、時代が早過ぎた感。                    
多面体の内側に磁力が異なる磁石を多数貼り付け、ブロックを不規則に積み上げていく玩具。積み上げるだけではなく、横にも下にも斜めにも連結できるのが最大の特徴!                                                     石膏で原型をつくり、当時出始めたグラスファイバーを使って中空のモデルをつくった。

磁力により通常の積み木では絶対にできない曲芸的積み木造形が出来る。

積み木なのにたった一つしか保存してなかった。しかも油性ペンで落書きまでしてある・・・なぜこんな落書きをしたかの記憶なし(苦笑)

本来は参考の「ココロの積み木」と同じコトが出来る上、内臓の磁石によりもっと楽しい積み木造形が出来る!

※2021年に同じ様な多面体の積み木がグッドデザイン賞を受賞した。が、これは積み上げるだけの積み木だった。 
ココロの積み木 ストーン https://mindblocks.jp/                           【2021年度グッドデザイン賞・ベスト100】
遊んでもよし飾ってもよしの、子どもから大人まで楽しめる積み木。  
ランダムにカットされた木製ブロックをバランス良く積み上げることで、創造的感覚を養うことができます。                               https://www.g-mark.org/award/describe/51576