1972年~、再利用を意識した「大丸百貨店サービス袋」‘73 パッケージング展ショッピングバッグ部門賞受賞
当時、翌月の催事広告媒体となっていたショッピングバッグを、サービス精神の原点にもどった風呂敷の現代版と位置づけるコトを大丸百貨店に提案。
素材開発からデザインまでを担当し、和紙のあたたかさを持つ末晒クラフト紙を開発。 このショッピングバッグは大丸グループ各店でも採用戴き永く使用された。
当時のサービス袋は催事広告の媒体として使われ、再利用されるコトが皆無だったが、この「大丸百貨店サービス袋」がデビューすると、ブティックなどが競って再利用して貰えるデザインに変更していき、これ以降女性が「サービス袋」を捨てずにしまい込む慣習が生まれた。
50年を経た現在(2023年)でも「OKバックナチュラル」として販売されている大ロングセラーの紙となり、王子製紙のヒット商品「OKカイゼル」の原点でもある。
ショッピングバッグの再利用調査で大丸百貨店のサービス袋がダントツだった。
大丸百貨店有料袋
「OKバックナチュラル」は現在も販売され大ロングセラーの紙となった。
「OKバックナチュラル」見本帳
こんな使い方をされているのを見ると、開発者冥利に尽きます。
これは本年2023年の有料カレンダー。
https://etranger.co.jp/SHOP/0104-clp43-b3-03.html
またこの原紙は混抄紙の先駆けとなり「混抄紙系ファンシーペーパーマーケット」を創出した。
※異なる原料(炭・デニム・綿・コーヒー粕・小豆の殻など)を混抄した混抄紙。
https://hirameki.noge-printing.jp/do-you-know-konsyashi_180123/
このショッピングバッグのご縁で、西武百貨店の子会社だった王子カミカで、なんと競合する大丸百貨店さんで、オリジナルノートを創らせていただいた。
アイビーノートシリーズ(1972)
米国アイビーリーグのロゴマークが使用できる事となり、クラフト紙や新聞用紙や板紙等の素朴な素材を使っておしゃれで質素なノートを開発。
※親会社西武百貨店社長だった堤清二さんにこのコンセプトと商品を見ていただいたが、ライバルの大丸百貨店さんの商品を西武百貨店で販売するコトは残念にも難しいと言われてしまった。
でも1980年「無印良品」が「素材の選択・工程の点検・包装の簡素化」をコンセプトに発売したメモ帳を見た時にはビックリ。アイビーノートと瓜二つと感じた。
が、その後の「無印良品」の大進撃を拝見していると、堤さんのリーダー力の凄さを強く感じた。
※その後あるパーティーでお会いする機会がありご挨拶した際に、余程この件をお聴きしようと思ったがこんな席で話すのは野暮と確認するのを辞めた。
※1980年無印良品が誕生。 アイビーノートと瓜二つコンセプトだった。https://www.ryohin-keikaku.jp/about-muji/history/
各種の素材や様々な形態や表面処理を施したバッグを開発・デザイン。
※未だに販売され、ロングセラー商品(合成紙ユポバッグ・発泡ポリエチレンバッグ・ポリエチレンバッグなど)となっているバッグもある。
銀座にある5つの百貨店の共同企画で「マリーンバッグ」を商品化。
メッシュ入りの厚手のクラフト紙にフレキソ印刷、持ち手は白い綿ロープの丈夫な袋。
いろいろな形態のバッグを開発。
「ハワイアンホーストチョコレート」サービス袋
「シーズチョコレート」サービス袋
王子スモークサーモンサービス袋。パッケージもデザインさせていただいた。
西武百貨店でアントニオ・ロペス展を開催。大きなショッピングバッグを商品化。
イラストは好評でバッグ以外に紙製丸筒物入れも商品化。
アントニオ・ロペス展(Antonio Lopez:Drawings and photographs)
ミラノのコルソ・コモで開催。奇才の軌跡をたどる